既卒になった時に読みたい就職活動の進め方ナビ

体験談(3)首尾一貫して一貫性のないキャリア!?

「企業選びの軸をどうやって見つけるのかわからない」と悩む既卒者もいますよね。

今回、1社目は投資銀行、2社目は投資ファンド、3社目は生命保険会社とキャリアを歩んでいる方をインタビューしました。

どのような視点で企業を選んでいるのでしょうか?既卒の就職活動の参考にしてくださいね。

■名前:Kさん
■大学:2002年大学卒(法学部)

インタビュー時は、インターネットを通じて生命保険を販売・引受を行う会社で、企画・IR・広報などを担当していました。

怪我の功名?働く楽しさを知る

ー学生時代はどのような活動をしていたのですか?

中・高時代はスラムダンクの影響でバスケットボールに熱中しました。
中学3年の終わりに足の靭帯を切るケガでスタメン落ちしてしまい、リハビリの間、半分ヤケになってはじめたのがファーストフード店でのアルバイト。

年齢も興味も経験もまったく異なる先輩たちからの刺激と相まって、働くことを純粋に楽しいと感じた原点は間違いなくこの経験にあると思います。

そして、今思い返せば、最先端の品質管理や教育システムを垣間見るよい経験にもなりました。

外国人と交流を深めた大学生活

ー大学生時代はどのような活動をしていたのですか?

大学では、国際学生NPOの活動に打ち込みました。

大学入学までパスポートを持っていませんでしたが、この活動を通じて何度か海外に渡航するチャンスを得、また、来日している外国人学生とのルームシェアなどで交流を深めました。

結果、自然に英語が身につき、視野を広げる良いきっかけになりました。

蛇足ですが、外国人とのルームシェアは
1) お金をかけず(留学や語学スクールへの通学など不要、オマケに家賃まで節約)
2) 日々の生活の中で生きた英語を学ぶ方法
として本当にオススメです。

実は、ルームシェアをきっかけに、インドでベンチャー企業の立ち上げに加わっていました。

ルームシェアで一緒に生活したインド人の親友から、帰国後にお兄さんと日本の研究者をターゲットにした英文校正サービスの会社を立ち上げるので手伝ってほしいと言われたのです。

当時の会社には創業者2人とその従兄弟、自分の4人。
町工場の一角に机と電話を置いただけのオフィスで、ゼロからサービスの内容・価格を検討し、訝しがられながら一つ一つハードルを越えてお客さまを開拓していく中で感じた創業の「興奮」は、その後、自分を今の仕事(ネット生保ベンチャーの立ち上げ)に導く原体験となりました。

就職先を選んだ理由は「あとづけ」

ー就職先はどんな軸で選んだのですか?

大学では法律を学んでいたこともあり、同級生の多くは法律の専門職や公務員を選びましたが、自分は海外もしくは様々な国籍の人が集まるような会社の方が楽しそうというぼんやりとした理由から、総合商社と外資系企業を中心に就職活動をしようと思っていました。

ところが、幸いにも最初に面接が始まった投資銀行から内定を頂き、その時点で就職活動は打ち止めにしてしまいます。

もともと楽観的な性格ということもありますが、未熟な学生である自分がどれだけ企業を訪問し調べてみたところで、収集できる情報は知れていると考えたからです。

そうであれば、より充実した情報を持っている企業の側が、多くの学生の中から自分を選んでくれた、という選択を信じたほうが良いのではないか、と思いました。

ちなみに就職した後、後輩から「なんでその仕事を選んだのですか?」と聞かれるたびに、『人・アイデア・お金を結びつけて企業・事業の成長をサポートするという点に魅力を感じたから』なんて格好つけていましたが、何を隠そう、ぜんぶ「あとづけ」の理由です。

実際、グローバル企業なので、様々な国籍の人が集まっているだろう…と思っていたら、部内は元銀行員だらけ、お客さまも日本企業がほとんどで、英語を使う機会はまれ…と、学生が企業のことを全て理解するには限界があることを思い知らされました。

ー就職先を選択する上で悩みませんでしたか?

投資銀行から内定を頂いた後に、インドのベンチャー企業に携わっていたのですが、
日本に戻って内定をもらった投資銀行に就職するか、そのままインドに残るか…という選択を迫られました。

悩んだ末、
1) 一度はグローバル企業で働いてみたい
2) 会計・ファイナンスというビジネスの共通言語をしっかり身につけたい
という気持ちが少しだけ勝り、日本に帰ることを選びました。

ー就職活動において後悔していることはありますか?

就職活動について一つ後悔していることは、学生という立場をうまく利用して、もっと色々な業種・業界を見ておけばよかった、ということです。

一番気合いを入れたエントリーシートで書類審査落ちしたり、短期インターンシップ中に徹夜して作成したプレゼンテーションを痛烈に批評されたり…と、楽しいことばかりではなかった記億がありますが、それでも、「なんでもみてやろう」の精神で、様々な企業・業種にアプローチしておくと、その経験が生きるときが必ずくるのではないかと思います。

クライアントや同僚に恵まれた1社目

ー投資銀行で働いてよかったことを教えてください

投資銀行では3年弱働いたのですが、刺激に満ち充実したものでした。

「丁稚奉公(財務アドバイザー見習い)」では、クライアントや同僚にも恵まれ、スキルや知識だけでなく、一生涯の宝となるビジネスパーソンとしての基本姿勢を身につけることができたのではないかと思います。

学生時代の友人たちと再会して話をする度につくづく感じることですが、良くも悪くも、最初に働く会社の文化、または、最初の上司や同僚がその人の働き方や職場での学び方に与える影響は大きいと思います。

そういう意味で、一度はベンチャー企業で、もう一度はグローバル企業で、二度の「就職」経験を積むことができた自分は、働き方や学び方を固定化しないという意味で、とてもラッキーだったのかもしれません。

首尾一貫して一貫性のないキャリア

ー投資会社の後はどのようなキャリアを歩んできたのですか?

もう一度海外で働いてみたいという思いが募り、今度は投資ファンドで働くため香港に引っ越します。

その過程で、たまたま現在の上司と出会ったことが、数年を経て現職への転職につながるのですから不思議なものです。

ベンチャー企業@インド

財務アドバイザー@日本

投資ファンド@香港

ベンチャー@日本

という自分のキャリアは親しい友人に言わせると「首尾一貫して一貫性がない」のだそうですが、この表現を実はとても気に入っています。

振り返ってみた時、この回り道があったからこそ、会社の窓口役として、経営者・社員・投資家・監督当局…という様々なステークホルダーの間に立って、それぞれの着眼点や暗黙の前提を意識しながら、対話を重ねることができたと実感しているからです。

また、これまで出会った魅力的な人たちも、就職活動をしていた頃の計画通りにキャリアを歩んできた、という話は聞きません。

旅行にしても、出発前に分単位で全部予定が決まっている完璧に計画されたツアーよりも、寄り道したり、道に迷ったり、買い食いしたり、バスに乗り遅れたり…と偶然の出会いやハプニングが旅の楽しみになり、いい思い出になりますよね。

故Steve Jobs氏(元Apple CEO)の有名な言葉に“Connecting the dots”(「先を見通して点をつなぐことはできない。振り返ってつなぐことしかできない。だから将来何らかの形で点がつながると信じよう。」)というものがあります。

一口に「点」と言っても大きさや濃さが色々あるように、それが自分で選んだ仕事であれ、与えられた仕事であれ、自分なりに工夫してその「点」を徹底的に掘りさげておくことが、振り返ったときに、思わぬ形で点と点がつながる可能性を高めるのではないかと思っています。

早く行きたいなら一人で行くといい 遠くへ行きたいならみんなで行くといい

ー仕事で上手くいかない時、どうしていますか?

皆さんの周りもそうかもしれませんが、私の周りにも大、企業で着実にステップアップしていく友人、海外への留学で専門性を高める後輩、そして起業家として会社を経営する先輩など、魅力的なキャリアを歩む知り合いがいます。

そして、仕事がうまくいかない時などは正直、「自分も…れば」とタラレバで比べてしまうこともありました。

一方、「人と比べてもしようがない。自分らしさを大事にしよう。」と考えてみても、肝心の「自分らしさ」について、納得できる答えが見つかる訳でもありません。

アフリカには「早く行きたいなら一人で行くといい 遠くへ行きたいならみんなで行くといい」という諺があるそうですが、仕事も、仲間や家族と助けあって歩く長い旅のようなものではないかと思います。

ー仕事の楽しみってなんでしょうか?

一人ひとりの仕事の中身や果たす役割は、一緒に歩む仲間の構成によっていかようにも変わりうるし、それが「みんなで行く」楽しみの一つでもあります。

さらに言えば、運転が得意な人がドライバー、地図を読むのが得意な人がガイド役、そして料理が得意な人が炊事係…それはそれで効率的かもしれませんが、時には役割を交換してみたり、苦手と思い込んでいることにあえて挑戦してみたりしてもよいと思います。

それが中期的には、新しい発想や、しなやかな強さを持ったチームづくりにもつながる可能性もあります。そのような視点に立てば、皆が「自分らしさ」を固定化して考える必要すら無いのかもしれません。

会社にはビジョン(夢)があり、それは誰も通ったことの無い遠い道のりなのかもしれません。
ビジョンに向かう地図もありませんが、「どこよりも正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供する」という行動規範をコンパスにして、保険業界内外から集まった多様な個性を持つ仲間たちと助け合いながら、これからも一歩一歩着実に歩を進めていきたいと思います。

ー最後に一言お願いします

自分の歩んできた道のりやその時々で考えていたことを少しばかり共有させて頂きました。既卒ナビの読者の皆さんの考えるきっかけや、お役に立てるなら嬉しいです。

※取材時の内容を加筆修正しています。

まとめ

企業選びの軸は、過去の経験を掘り下げることで見つかることがあります。
また、いろんな経験をしたり人に出会うことで気づくこともあるでしょう。

今、企業選びの軸がなくても大丈夫。まずはひとつずつ、言葉にしていきましょう。

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